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残響の森で囁かれる夜話

無私の花飾り

BRACER

無私の花飾り

2-Pieces: 攻撃力+18%。
4-Pieces: 元素スキルを発動した後の10秒間、岩元素ダメージ+20%。結晶反応によるシールド状態にある時、または周囲に月結晶反応で生成された月籠が存在する時、上記強化効果が150%アップする。追加された効果量は、条件を満たさなくなった1秒後に解除される。
物語の中で魔法使いがつけていた花飾り。彼女が愛する他の装飾品と同じように、蝶の形があしらわれている。

子犬は屋根裏に駆け上がり、埃を吸って思わず何度もくしゃみをした。 「パイ、あなたはもともとアップルパイみたいな色をしてたのに、桑の実ジャムを塗られたみたいになっちゃったね。」 少女は「パイ」という子犬を追って狭い屋根裏に入り込み、パイの体についた埃を払ってあげた。 屋根裏には美しい装丁の本がたくさん積まれている。女の子は、表紙に綺麗な金の羽の蝶が施された一冊の本を本棚から取り出した。 「物語の本かなぁ。もしかしたら、ママが話してくれたお話はこの本に載ってるのかも!パイもそう思う?」 子犬は短く吠えると、いつものように女の子の足元にうつ伏せになった。 「ふふっ、もしママよりも先に全部読めたら…」 そうして、女の子は物語の本を開いた。黄ばんだ本のページは、まるで蝶が羽を広げているかのようだ… それは大昔の出来事というわけではなかった。残響の森の中に、どんな願いでも叶えられる魔法使いが住んでいるという伝説の話だ。 しかし、その魔法使いは他の物語に出てくる魔法使いと一緒で風変わりな性格をしていた。魔法使いは森全体を霧で覆い、森に入った侵入者を残響によって惑わせる魔法を使っていた。そのため、彼女の隠れ小屋を見つけられる人はほとんどいないのだ。願い事など、なおのこと難しい。 ところがある日、ついに一人の若者が魔法使いの家の扉を叩いた。 その若者はもともと青い花を探していたのだが、途中で金の羽の蝶に目を奪われ、それを追いかけていたらいつの間にか小屋の前に辿り着いていたのだ。その時になって、彼は初めて願いを叶えてくれる魔法使いの伝説を思い出した。そしてしばらく迷ったあと、家を訪ねることを決めたのであった。 彼が三度目のノックをしようとすると、扉が開いた。 「願い事があるのですが…」若者が言った。 「皆がそう言う…」魔法使いは彼の話を遮った。「お前の願いを叶えるのは容易いこと。しかし、願いの対価は人によって異なるぞ。」 「僕には愛する少女がいる。けれど、彼女の心はすでに他の誰かのものです。でも僕は、魔法の力で彼女の気持ちを変えさせたいとは思わない。ただ、彼女にはこの世のすべての幸せを手に入れてほしいと思うのです。もしこの願いを叶えてもらえるなら、僕の持つものすべて…時間でも、お金でも、魂でも全部を捧げるつもりです。」 「お前の願いは叶うだろう。だが、その対価を払う時は将来訪れる。それがお前の魂とは限らない…魔法使いは常に身勝手だからな。」 「でも、この世に魂よりも貴いものがあるでしょうか?」 「その時になれば分かる。約束の時が訪れたら、金のごとき心だけが量られることになるだろう。」 ……

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