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セミヨンのノート

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セミヨンのノート

花房クラゲ ナド・クライにのみ生息すると伝えられる種で、淡い桃色の傘と、しなやかに伸びる触手を持つ。その多くは、クリムゾン・ソルトマーシュの浅瀬近くに生息している。そこには潮の満ち引きがあり、プランクトンを捕食する絶好の場所だ。干潮の時も、彼らは陸上を泳ぐように移動できる。おそらく体内に特別な水嚢を備えていて湿り気を保っているか、あるいは特殊な粘液を分泌する腺を持ち、水分の蒸発を抑えているのだろう。触手は一般的なクラゲよりもはるかに強靭で、何らかの特別な力を秘めているようだ。ただし、それは捕食対象にしか作用しないのかもしれない。試しに小枝でそっと触れてみたが、特に反応もなく、攻撃されることもなかった。(断言できるが、ホラガイ団の中でここまでの度胸を見せる者は私くらいだ)彼らは触手同士を絡めて「コミュニケーション」を取る。それは人間が握手やハイタッチをするのとよく似ている。群れが集まったときの、踊るような動きもまた、きっと彼らだけの「言葉」なのだろう。脳こそ持たないが、完全に知能がないとは思えない。 残念なことに、ファデュイの施設は花房クラゲの住処をほぼ完全に破壊してしまった。何が目的なのかは分からないが、持ち込まれた機械装置は昼夜を問わず轟音を立て、その一帯からは明らかに活気が失われていた。食糧不足か、騒音のせいか、あるいはその両方か…僕は、地面に力なく横たわる花房クラゲをいくつも目にした。救おうと試みたが、もう手遅れだった。

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