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「真の料理の腕前」たぬたぬだるま
狸の形をした巨大な人形。いくら押しても倒れない。この原型は「八重堂」が出版する人気娯楽小説の登場人物だ。\n魔神の力を偶然手にした料理人は、「真の料理の腕前」という結界を張ることができる。その結界の中にいる他の料理人は小細工ができず、真の腕前で相手と勝負をすることしかできない。そうして、確かな腕前を以てして料理対決に勝利するのだ。\n「八重堂」が出版したすべての娯楽小説の関連商品の中で、この人形の売り上げは二十二番目。また、祭りの屋台で販売されることもある。通常、主人公の商品であれば売り上げはいいはずだ。だが調査によると、この主人公を好きな読者のほとんどが、腕前の平凡な料理人とのこと。主人公の人物像および設定と、それの刺さる読者との間にズレが生じているのかもしれない…

