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砂域の壁飾り-「霞垂れ」
壁に吊る飾り物。そのグラデーションは、垂れ下がる夕焼けのようだ。\nアアル村の一帯では、物が豊富にあるとは言えないため、住民たちはすぐに物資を使い果たしていく。例えばよく見かける砂漠の植物から染料を精製するとしよう。一部の植物は精製の後も頑丈な糸状繊維を残すことから、この繊維を利用して人々は様々な工芸品や実用的なツールを編んだ。キャラバン宿駅の商人たちとの物々交換に使われる高級品であるこの壁飾りは、そのうちの一つである。\nキャラバン宿駅に滞在する学者たちは、アアル村の工芸品がかなり性能のいい材料を使っていることに偶然気が付き、砂漠の植物も植物繊維の研究課題に加わったということである。

