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『モグラ記』ベロブルグ古詩集
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スノーフィールド北紀行
私はかつて雪峰の後ろ姿を見つめた 氷の泉は序文に流れ込まず 夜空には他者の目が映る 雲と霧が荒野の石工を覆い 旅する者は琥珀の過去を覗き見る 私の心の旅は 私の敬虔なる心が捧げる礼賛でもある 私はかつて雪峰の後ろ姿を見つめた 北風が私から歌声を借り出した年月の中で 大地も鳥も静かになる 君たちは鉱脈に横たわる世界の脊梁を見る 群星の上と薪の下を目撃する 鋳る者の名を以て記憶を鍛造し 燃え上がる炎より寓意を与えられる 私は穴を掘り 君は城壁を築く 私は穴を掘り 君は城壁を築く 城壁はいつか崩れる 涙はいつか流れる 終局は遥か遠くの平原に刻まれ この詩が色褪せるのを静かに待つ 雪峰が目を閉じるまでか 花びらが落ち尽くすまでか
