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『覗密集』
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(稽神篇・総論)
…… …… 占いの道に求められるのは「鑑往知来」の四文字である。人間の運命の歩み、星の空の動き、その勢を見れば未来が分かる。これらのすべては現在(あるいは過去、現在は常に過去になり続けるため)の「諸元」が、卜者に掌握されることで可能となる。 だが、太卜司制度を創設した玄曜様はかつて言った。「天と神を占ってはならない」。彼女にすれば、宇宙とその育んだ星神は占うことのできないものなのだろう。 理由は簡単で、同時にすべての観測角度に立って未来を計算することはできないからだ。「全知」とは到達不可能の境地なのだ。宇宙はもちろん「星神」と呼ばれる存在も、その諸元は膨大かつ極めて巨大である。神々の未来は宇宙と同様、我々の限界を超えた演算の外にある。 天体の目から見れば、星神は決して無生物ではなく、超越的な知性を持つ生物である。しかし生物の目から見れば、星神は天体のように星空を占め、巨大にして孤独で、己の道を行き、我ら凡物と交わることはめったにない。 観測記録によると、玄曜様は現在観測されている星神を3つに分類した: 司命:凡人の生死を予兆し、文明の盛衰に関わる。 天君:その善悪恩威を測るのは難しく、往々にして所在も不明。 禍祖:万禍の元凶。避けなければ、必ず滅びの大難を招く。 現在知られている諸星神は以下の通り: 【帝弓司命、嵐】 【補天司命、クリフォト】 …… 【遍知天君、ヌース】 【遊雲天君、アキヴィリ】 【常楽天君、アッハ】 【妙見天君、イドリラ】 …… 【寿瘟禍祖、薬師】 【燼滅禍祖、ナヌーク】 【螟蝗禍祖、タイズルス】 …… ……
